院長ブログ

  • 一人ですが、何か?

    2016.7.21 | 院長ブログ | comment:0

    ちょっと悔しい事

    新規で来られたかたに

    「この病院は一人(獣医)ですか?」

    と良く聞かれます

    時々無用に侮られて、ムカつきます

    でも、本当は大丈夫なんです

    何故か?

    一般の人には分かりにくいのですが、医療におけるチームってのは軍隊の小隊と同じ

    病気を治すのに基本的にチームリーダー(獣医)と兵隊(看護師)の小規模なチームで対応していきます

    沢山獣医や看護士がいてもそのつどチーム編成が変わるだけ

    自分の医者だって、担当医があって、担当看護婦さんも、どこも決まってるでしょ

    うちの強みはいつも同じメンバーのチームで治療にあたれる事

    それにつきます

    人間の医療でも、たとえば天皇陛下の執刀医のいる順天堂大学医学部心臓外科でも症例の9割以上を天野教授一人できっているそうです。

    トップの技量できまる

    どこもそんなもん

    難しいと言われるオペを一人でこなしていて、すごく思います

    まあ、沢山の件数はこなせませんが

    あと、肝臓移植なんかは摘出チームと移植チームが分かれるから違うんでしょうが、動物ではそんな手術はしません

    ついでに、最近、生活の中で、学生、あるいは子供に

    「僕、将来獣医になりたいんです」

    と何故か宣言される事が多くなりました

    おそらく、子供達に見えている自分の姿が、子供達の獣医に対するイメージ(開業獣医のイメージモデル)になって来てるんでしょう

    代診で院長にどやされていた頃はそんな事言ううてくれる子おらんかったもんね

    そして、必ずこう聞かれます

    「動物が好きだったのですか?」

    「うん、凄く好きだったよ」

    と答えてあげると、キラキラした目で見つめてくるので敢えていいませんが

    この話の続き

    うん、獣医学部に入ってくる奴は大体、動物が好きって言ってはいってくる

    そうやって、入学すればほぼ獣医師免許はとれる

    ただし、見返してみて、誤解を恐れずに言えばワンピースよんで涙していたような奴は大体開業してない

    動物が好きな事は必要条件ではあっても十分条件ではない

    獣医として独り立ちするには長い長い修行が必要で

    更に

    無医村でもないのに、自分の価値を信じて、ちょっと気の効いた犯罪者なら、人の一人や二人ぶっ殺しかねない金を掛けてテメ―勝手に開業する

    サッカーで例えるなら、どんな体勢からでも最後はゴールを割りに行くような

    ある種の資質が必要です

    開業医は船板一枚下は地獄ですから

    自分自身、刺し違える気持ちで診察、手術をやってます

    先日、臨時で午前診を休診しましたが

    実は祖母が亡くなりまして、結局死に目にもあえず、通夜にも出れず、二時間ばかり会いに金沢まで行っただけ

    悲しくて涙が出ましたが

    それを選択するのも開業医の自由であり義務なんでしょう

    もちろん、勤務医としての生き方を否定しているわけではありません(元同僚なんかが見てるので)

    ただ、いつでもケツ捲れる勤務医とは覚悟・技術は違います

    飼主の皆さん、一度僕と刺し違えてみませんか?

    歓迎いたします

  • 続々到着 第二弾 書籍・DVD編

    2016.7.3 | 院長ブログ | comment:0

    横浜の続き第二弾

    CIMG2580

    大量の書籍、DVDが届きました

    これを読むまで家族サービスは当分お預けです

    よく

    「最後は思い出だよね~」

    なんて、将来を前提とした言葉をよく聞きますが

    今が未確定で、自分のケツが大炎上している僕には届きません

    平成の名著 辻仁政の「冷静と情熱の間」からの一節

    「僕は、過去を蘇らせるのではなく、未来に期待するだけではなく、現在を響かせなければならないのだ」

    いい言葉です

    嫁よ、子供よ

    父は今を響かせます

    ただしこの事は内緒です(色々うるさいからね

    .

  • 新製品 第一弾 TAITAN LOCK到着

    2016.7.3 | 院長ブログ | comment:0

    新製品第一弾 届きました

    CIMG2579

    その名もTAITAN LOCK

    昨日発売されたばかりの骨折用の新型プレートです

    このプレート、ロッキングプレートと呼ばれるたらしいプレートの1種なのですが、チタン製なので骨との親和性が高いのと、プレートとネジが一体化することで高い固定力を誇ります

    また、最大の特徴は今まで、極端に小さい子の骨折には適用できるプレートがなかったのですが、よりも小さい子にも適用可能になりました

    しかし、昨日発売して、昨日発注、そして今日届く

    恐るべし、日本の物流と言うべきか、商魂と言うべきか

    たぶん、この辺りでは今、うちにしかないのでは?

    僕はと言えば休んで横浜行ってたバチが当たったのか、今日は全く休みなし

    TAITAN LOCK到着の喜びは5秒で終わり、外来でした・・・

    これで当院の骨折のプレートは3種類になります

    実は、もう1種類も発注します

    たぶん、趣味でも、ここまで集めてる病院はまれでしょう

    今から検品

    おやすみなさい

     

     

  • 帰阪しました

    2016.7.1 | 院長ブログ | comment:0

    昨日、一昨日と横浜で開催される学会に参加してきました

    daijyui

    内容は整形外科、呼吸器 泌尿器 在宅医療・・・様々

    CIMG2577

    こんなのを

    kossetu

    こんな感じにしたり

    新しい器具も少し発注 デモを依頼してきました

    しかし、忙しかった~!!

    すぐ近くに中華街があるにも関わらず、授業が忙しすぎて行けず・・・

    場所が大桟橋ホールといって陸の孤島みたいな所な上に

    例によって獣医の学会なので結構なカオス状態で

    ビール、ワインは飲めるが

    お茶は買えず

    何故かネイルサロン、アクセサリーの展示販売はあるが

    メシが買えない

    この年になると心の栄養だけでは生きていけません

    夜は

    藤沢に移動

    hujisawa1

    学生時代以来 11年ぶりですが殆ど変化なし

    アンマリ過去を振り返るのは好きではないのですが

    ちょっと懐かしかった

    藤沢では極真空手の元全日本チャンピオンの田村悦弘師範に御馳走になってきました

    写真をアップしたかったのですが、例によって人事不肖でNO  PICTUREです

    no_image_thumb

    そんなこんなで無事帰阪しました

    今日から頑張ります

     

     

     

  • 明日、明後日は横浜です

    2016.6.28 | 院長ブログ | comment:0

    明日、明後日 6月29日 30日はお休みを頂いて横浜で、大獣医療展に出席してきます

    ご迷惑お掛け致しますが宜しくお願いいたします

    今回は整形外科及び、呼吸器、在宅医療について、また最新の医療機器について見識を深めてこようと思っております

    そういえば、休診といえば、当院は余り休まないというイメージがあるようで

    休診日、あるいは夜中の留守電に

    「あれ、休診日や、この病院、お盆も元旦もやってるのにな~」

    とご家族で後ろで相談していることがございます

    申し訳ない!!

    当院は年中無休ではございません

    昔 昔、田舎の病院に初めて勤務した代診一年目の頃には週4日 24時間電話を持って対応させられていたことがありましたが

    本当の獣医とは診療をして、治療して、治療結果を見ることでしか成長しない事が分かり、基本、ほとんどが一度きりになる夜間診療はやめました

    休みの日は遊んでいる訳ではなく、結構その時実際に遭遇している病気について深く調べています

    僕は一次診療のプロですから

    プロとして目指すイメージは

    臨床で遭遇する疾患の殆ど99%は経験した事のある疾患なので

    そこに確実に対応していく獣医を目指しています

    野球で言うと、剛速球で完投していく大谷選手ではなく、140キロ前後の速球と多彩な変化球を武器に中6日で淡々と粘り強く7~8回、あるいは完投までに試合を作っていく桑田タイプを目指しています

    地味ですけどね

    ただ、中6日といっても野球と違って6日働いて1日休む・・・

    地獄の獣医ロードです

    スタッフ、家族に感謝しつつ頑張ります

  • 医療機器ショー行ってきました

    2016.6.24 | 院長ブログ | comment:0

    休日を利用して医療機器セミナーに行ってきました

    場所は京セラドーム

    doom2

    久しぶりだったのですが、イオンが出来ていたりホームセンターが出来ていたり大分周囲変わってました

    以前は周囲に住んでたんですが、周りに何があったか思い出せません

    そんなこんなで道に迷いながら到着

    場所は9階!?

    ドームの9階

    行った事ないでしょう?

    本邦とかけて本ホー(ホームページ略)初公開!!

    doom1

    ジャーン!!まさに屋根裏部屋

    終了間際に行ったので人が全然いなくて!!

    ラッセンの絵でも売りつけられるんじゃないか!?と若干怯えながらも展示会に潜入

    最後の客なので営業の人も最後の力を振り絞って営業してくれて

    「小動物の分野に進出するのは初めてなのですが、圧倒的な信頼と実績があります!!」

    なんてちょっとおかしな言葉を、半ば幽体離脱しつつ聞きながら回ってきました

    しかし、色々なものが少しずつ進化して変わっていきますね

    来週はもっと大きな展示会に出席します

    どんどん学習して変化について行きたいと思います

     

     

     

     

     

  • リンパ腫検診

    2016.6.12 | 院長ブログ | comment:0

    リンパ腫の検診です

    CIMG2550

    今現在、抗がん剤治療を始めて約10カ月

    来月14歳を迎えます

    元気です

    リンパ腫とは血液の腫瘍で、結構抗がん剤が効きます

    治療は細かくいえば抗がん剤の種類なんかで色々ありますが、基本抗がん剤をやらずに1カ月前後で死ぬか、抗がん剤を選択するかですが

    まあ、普通に考えて、合理的なのは抗がん剤選択でしょう(だってやらなければ死ぬんだから)

    副作用が~とか年がいってるから~とか延命は~言ってやらない人が多いんですが

    人間の場合、根治を狙って死ぬほどの強度で化学療法を実施しますが、獣医療における化学療法は基本、緩和治療がメイン

    人と違って骨髄移植も出来ないし、無菌室も用意できないので

    逆に言えば人と同じ強度での化学療法は実施できません(絶対安全というわけではないですが)

    逆に出たら負けです

    この子も白血球が下がったりなんかはありますが、飼主様の感じる副作用は毛がチョロチョロになった、くらいのもんです

    多くの獣医師の本音だと思いますが

    ここからは嫌な事言いますよ~

    良いですか

    本当に言いますよ

    怒らないでくださいね

    苦情は受付ませんからね

    せ~の!!

    費用面以外で抗がん剤を選択しない理由はありません(と個人的には思います)

    個人的には抗がん剤は取扱も面倒だし、できればやりたくないですが、やるしかない

    あっ!?やっぱり嫌われちゃいました?

    当院はエビデンスと合理性をもとに診療を実施しております

    ドーモ、スイマセン

    今日は言い逃げ

    さようなら

     

     

     

     

     

  • 中手骨骨折症例アップしました

    2016.5.24 | 院長ブログ | comment:0

    中手骨骨折症例アップしました

    症例紹介の整形外科のコーナーです

    整形外科は道具ばかり多く、赤字部門ですが趣味に近い感じで頑張ってます

    ちなみに現在、当院には創外固定キット、ロッキングプレート(MATRIX LCPの2種類)

    X線透視装置 整形外科用マイクロエンジン(ドリルや骨切り用サジタルソーなど)、超音波骨癒合装置(LIPAS)など各種道具を揃えています

    町医者ですから難しいのはやりません

    正しい知識に基づいて治せるものを確実に、早くなおしていきたいと思っています

    お困りの際は御相談下さい

     

     

  • 外耳炎の治療

    2016.5.18 | 院長ブログ | comment:0

    動物病院の繁忙期が続いています

    その際についでに、と言って処置を頼まれる事が多いのが外耳炎の治療

    今日はその事について書いてみようと思います

    一般的に外耳炎の原因として、アレルギー 脂漏症 寄生虫などが言われており、治療法としては主に点耳薬と耳洗浄、ときに内服薬が用いられますが、中々良くならず、再発を繰り返すのが現状です

    何故か?今回は解剖学的構造から書いていこうと思います

    一般的に耳の構造は図のように書かれることが多いのですが

    CIMG2527

     

    簡略化すると、こんな感じ

    頭蓋骨からL字状の管となって伸びています

    CIMG2522

    ここで問題点としては耳道は

    ①頭蓋骨からL字に曲がっている

    ②更に先が行き止まりになっている

    ③耳道が細い

    ④また、犬の耳垢はワックスと水の複合体で石鹸などの界面活性剤では浮き上がらず、物理的に落とす必要がある

    要するに、おそらく進化の過程で外から異物が入りにくい構造に進化したんでしょう

    常識的に考えて、先が閉塞した長くて曲がったストローの中のオイル汚れを外から綿棒で掃除するのは困難であり、点耳薬にしても子供が眼から離れた所から目薬さすようなもの、あるいは先が詰まった排水管に洗浄剤を入れるようなもので上手く入れられないのが原因です

    最近の獣医療の流れでは全身麻酔下で数百万円の内視鏡を使って複数回洗浄するのが流れになりつつあるのですが・・・

    個人的には、はて?という感じです

    そこでおすすめなのが、この手術

    CIMG2528

    垂直耳道切開

    耳道の曲がり角まで切開して開放してあげる術式です

    要するに、こうします

    CIMG2525

    CIMG2526

    実際の仕上がりは

    CIMG2497

    こんな感じです

    耳道をL字部まで開放する事によって

    ①耳道の長さを短くする

    ②耳の通気を良くする

    ③洗浄は容易で自宅で大部分の耳道を手でティッシュで拭きとれ、耳垢もつまんでとれちゃう

    ④薬を直接自分で指で正確に塗れる

    わずか数センチの違いですが大きな違いとなります

    もちろん、外耳炎はもともと全身的な基礎疾患が元にあって悪化しているので定期的な管理は絶対に必要になります

    要するに外耳炎に対する武器のメインは洗浄と点耳薬

    それをいかに有効に効かせるか、それに尽きると思います

    あまりに進行してしまうと別の手術が必要となりますが、かなりの合併症のリスクを負う事になります

    外耳炎というと皮膚科の症例と思われがちですが実は外科的対応を迫られる疾患です

    結局、価値観の問題になってしまうのですが、耳や皮膚などの感覚器に痒みがあるのは非常なストレスになると思います

    漫然と引っ張ることの多い疾患ではあるのですが

    内科の限界が外科の適応ではありません

    ご検討ください

     

     

  • 3月29日 午後診察時間臨時変更のお知らせ

    2016.3.27 | お知らせ, 院長ブログ | comment:0

    3月29日(火)の診察は臨時に6時半までとさせていただきます

    大変ご迷惑お掛け致しますが、よろしくお願いいたします

東岸和田動物病院

岸和田市土生町2-30-15(イオン近く)

TEL. 072-438-7878

土・日・祝も診察中

診療時間