今日は前腕骨折したジジちゃんの検診でした
当院では、難度が高いと言われる、トイ種の前腕骨折に対し、ロッキングプレートと言われるプレートとスクリューが一体化するプレートと超音波骨癒合装置を使用する事により、小型犬に多い骨癒合不全を防いでいます
60日後 抜プレート
ネジを抜いた所の骨強度が弱くなっているので少しギブスをしてもらい
ほとんどネジの後も消えてきました
あと少しだけ運動制限はしてもらいますが、経過良好、もうちょっと頑張ろう
お大事に
今日は休診
今年に入ってみんな頑張ってくれていたので皆で思いきってヘリコプターに乗ってきました
僕はバブルに乗り遅れたロスジェネ世代、
ギルガメでジュリアナ東京のお立ち台を呆然と眺めていた元田舎の高校生としては是非乗ってみたかった(良い子は分からなくていい話です)
バブルアゲイン!!
そんなわけで LET‘s TAKE OFF
大阪城を見下ろし
ハルカスちっちゃ!!
そんなこんなで帰ってきたら
気分はコードブルードクターヘリ緊急救命
なわけないか
夕食は心斎橋に移動
恐怖の肉切り男に遭遇!!
ではなくブラジル料理のシェラスコ食って普通にボーリングしてゲーセン行ってバッティングセンター行って帰ってきました
おちゃらけてるようだけど、みんな頑張ってたから今日はいいのです
写真は僕ばかりですが、後ろにみんないます、御安心を
明日からまた頑張りましょう
内容は歯科、腎不全、呼吸器の内視鏡について
歯科についてはやっぱり悪くなる前にやらないと駄目だよねって事を再認識
獣医療って、どうにもならなくなってからやって、俺スゲーみたいな風潮あって
うちなんかでも他の獣医がビビってしまうようなハイリスクで難しい手術を成功させてきましたが
やれるって事とやるって事は別の事
避けられるものをさけないってやっぱアホらしい
ただし講師の先生は魔法なんてない、正しい事をしたら、あそこに行ったら歯全部抜かれるって言われて周りの患者が寄り付かなくなった仰ってた
来てくれている方は分かると思いますが、自分自身愛想もよくないし、口もうまくないんでなんだか身につまされションボリ
まあ治しゃいいんだよねと開き直り
呼吸器の内視鏡は今まで、CTとるしかないのかな、でも本当はCT撮ってもあんまり分からないんだけどなって思ってた呼吸器疾患について、内視鏡で診断する方法について
講師自身、「二次診療施設なんで一応CT撮りますが、要らないかも」って仰ってたのが印象的
もしかしたら診断プロセスが劇的に変化するかも
うちは最近全て動画で撮影できるようになったので対応可能になりそうです
帰りは学会特価の道具の購入
大した額ではないけどちょっと買いすぎました
どっかの大臣は獣医は儲けちゃ駄目って言いますが
一日中仕事してるんだから良い道具で、短時間で良い仕事して、少しでもストレスフリーで過ごしたい
糞道具で時間かけてゴチャゴチャ、リスクを冒して仕事をするのはご免こうむりたい
そんなこんなで右から左
獣医は儲かりません
今日は午前を休診してセミナーに参加してきました
歯科用レントゲンも導入したので、そのつながり
最近はネットで受講できる事が多いのですが、このセミナーは珍しく行かないと受講できないので行ってまいりました
こういうパターンって大体、おおやけに公表できないデータやスペシャルテクニックを教えてもらえる事が多いのでチェック、チェック!!
そんでもって、やっぱり事前に配布されたスライドをガン無視で進んでいくという過酷なセミナー
おまけに下顎骨折について、経験上厄介な事になりそうな所を個別に聞きに行ったので、時間がギリギリ
午後診ギリギリセーフ!!
危なかった
でもやっぱり思ったとおりで聞いといて良かった
なかなか個別で聞かないと言えない事もあります
目みて適当な事言う悪い獣医は少ない、これ本当
まあたまにいるけどね
忖度して個別に聞く
これ大事
でもみんな、知らずに満足そうに帰っていったなあ~
それでも行けるんだろうけど
楽な方がいいよね
2017.7.1 | お知らせ, 院長ブログ | comment:0
歯科用のデジタルセンサーとポータブルX線照射器を導入しました
ポータブルレントゲン発生器とセットでの導入となります、術中のオペ室での腹部レントゲンも撮影可能となります。
歯科用レントゲンは肉眼やプローブによる検査では迷ってしまう、抜歯すべきか修復・温存すべきかの判断材料となり、きちんとした歯科処置をするには必ず必要となります。
これまでは、歯科レントゲンは手現像だったので非常に時間と手間がかかり麻酔時間が延長してしまうリスクが避けられませんでした。
しかし、今回導入したものは、撮影から数秒で画像が確認できるので麻酔の負担を増やすことなく正確な歯科処置が可能となります。
一見、大丈夫そうな歯でも実は骨が溶けてるのがよくわかるようになりました。動物の歯周病は、歯に歯石がついて問題になるというよりも、顎の骨が歯石による細菌感染で溶けていく骨感染だと思っています。
なので先手先手でやっていかないと重症の段階での処置となり、たくさんの歯を抜くことになり、麻酔時間も長くなる上に費用も高額になりますのでぜひお早めにご相談ください
2017.6.30 | お知らせ, 院長ブログ | comment:0
7月2日午後診療ですが、午後は通常どうりと告知していましたが、勘違いしておりまして
午後は五時半からの診療とさせて頂きます
急ですが、宜しくお願いいたします
変更)
7月2日 午前休診 午後五時半よりに変更
7月8日 午前休診 午後通常どうり
7月13日 午後診療は7時まで
胆嚢と脾臓腫瘍の同時摘出のコッカ―さん
無事抜糸いたしました
元々、胆嚢に泥が貯まる胆嚢粘液嚢腫の治療を内科的に管理していましたが
エコー検査で肝臓に過形成、脾臓に腫瘤が見つかったのでリスクはありましたが同時に切除しました
脾臓の腫瘍は三分の二が悪性と言われており、出血しやすい臓器のため摘出以外では悪性良性の区別がつきません
また。胆嚢に泥が貯まる胆泥症やムチン状の物が貯まる胆嚢粘液嚢腫は60%の犬に存在し
①濃縮胆汁による肝障害 ②無症状でも25%の子に破裂所見がある③放っておくと破裂、あるいは胆道閉塞を引き起こして命に関わってくる等、様々な障害を引き起こしますが
通常はゆっくり無症状で肝臓を蝕んでいきます
また、この疾患は多くの症例で
血液検査、CT検査、エコー検査では実際の状況は分からず、最終的には開腹時の肉眼所見、病理所見のみによるのが辛い所ですが、個人的にはやはり摘出あるいは内科治療を実施したほうが良いと思っています
摘出した胆嚢です
この子の胆嚢もムチン状の物質が充満しており、一部破裂所見も存在しており、病理所見としては
胆嚢炎、胆嚢粘液嚢腫と肝臓変性と漏出した胆汁による腹膜炎である肝臓被膜炎でした
年間何例も予防的に切除しているのですが
一例として
他の子の肝臓です
こんな感じ、この子の場合は3週間前に黄疸が出て下痢嘔吐した以外は血液検査、エコー検査全て無症状、臨床症状なしですが
腹膜炎でベッタリ胆嚢に体網が癒着しており
病理所見は重度増殖性、潰瘍性、細菌性、出血性、混合細胞性胆嚢炎で軽度の腹水貯留を伴う肝臓被膜炎、いわゆる腹膜炎でした
人間なら救急車で運ばれて緊急手術もんです
おそろしいのが必ずしも年齢によるとも限らず、この子の場合は三歳でした
つうか、他の獣医の話聞いても、胆泥、胆嚢粘液嚢腫で開けて肝臓生検してまともだったことはない
そういう疾患です
開けてみないとどうなってるか分からないという恐ろしい疾患で、手術に伴うリスクはありますが
個人的にはやるべきだと思っています
どうでしょうか?
御相談下さい、ただし電話相談は受け付けません
あ、あとなんかの手術のついでにやってね、なんて追加のデザート頼むみたいに頼むのも止めましょう
無症状ですが、こいつはメインの結構難しい手術になります
人の場合とは異なります
今日の検診
お正月明けにテンカンによる痙攣で入院
約1週間、意識が戻らず、ICU内で点滴とカテーテルによる胃内への直接の食事給与で維持
全く目が離せず
一次は肺炎と多臓器不全から安楽死も検討に上った子ですが無事回復
薬の調節が必要ですが経過は良好です
この子の件で言いたい事
治したぜ!!って事ではなく
やっぱり治療は最後は死力を尽くした接戦になる
そんで、やってみなければ分からないって事
時代劇みたいに一刀両断ってことは少なくて
多くは武道やスポーツの試合と一緒で一進一退の泥試合
持久戦になります
点滴を繋いで、カテーテルに繋いでやりすぎだと言われるかもしれませんが
負けると思って戦ってるわけではありません
それにスポーツや武道と違うのは
一日生きるという事は
一日少し勝ち残るという事
その積み重ねの中に勝機が見える事もある
時々、飼主様が見てられないからっていう理由で治療中止って事がたまにありますが
最後の最後は神様とその子の生命力が決める事なんじゃないかな
そんな気がします
我々にできるのは死力を尽くしてやれる事を淡々とやる事
プロとして力の限り戦います
今日、検診で来院されたのは上腕骨の外果骨折の検診で来院したモモちゃん
術後3週間、少しビッコはまだ残っていますが経過良好です
この手術、実は非常に難しい
本当は専門医に行くべき症例ですが、技術的、設備的に可能なのでオーナーさんの希望で実施しました
まあ、だれも分かってくれませんが・・・
五歳の子供にみせたら
「すごいねー、でどこが折れてるの?」
そんなもんです
まあ、それはいいとして、今回のブログは動物病院ブログあるあるのうちはこんな難しい手術やったど~って話ではなく
高度医療、高価な画像診断について
自分なりの考えを言ってみたい
最近、結構な割合で高かったとか言われて怒られてしまったので・・・
当院でも、時々、CTやMRIの撮影がメインですが、高度医療や専門医の診断を勧めるときがあります
そんな時に僕の頭で何を考えてるかと言うと
医療と思っているので
大体、無難で安全な方法を奨めることにしています
例えば、椎間板ヘルニアの場合
話すのは
ひとつはグレード4くらいまでは内科療法の成功率は81% 外科の改善率は95%くらい
微妙でしょ?
ただし、個人的には管理の問題などがあるので手術の方に分があると思ってますって伝えてどうしますか?
次に、どの検査を選択するか?
人間でヘルニア診断するのにCT単独で診断やんないよね、脊髄造影で診断やんないよね、
MRI撮るよね
と言う話
実際、これらは左右の間違いの多さ、多発性椎間板ヘルニアの場合の責任病変の確定の難しさ、神経の炎症を診断できない事、なんかを話してどうします?
撮影するならMRIも撮りましょうよ
と言う話
こちらも商売、霞を食って生きてるわけではないのに、紹介したって一円のキックバックもないのを何故紹介するか
だって無難だから
僕の方が治療経験が豊富で、色々な病院の失敗を見てきてるから
費用の概算を示して、どの治療を選択するか判断してもらう
だって自由診療なんだから
当院もインフォームドコンセントを大事にしていますが
人間と違うのは、人間は問答無用に検査して治療選択をどうするか?という話になるのに対して、動物は検査するかどうかも選択しなければならない
そういう難しさがあります
イメージとしては
池からプカっと浮かんできて
「金の斧、銀の斧、銅の斧、あなたの斧はどれ?」
そんな感じです
基本的に全員にフェアに提示しています
当院では、金の斧も銀の斧も銅の斧も大体準備していますが
選択するのは飼主様です
怒らんといてください