本日九月七日はセミナー出席のため、本日の診察は7時までとなっております
開業獣医師の仕事は半分
「いつ何時、誰の挑戦でも受ける!!」
シャ!!オラー!!
って猪木ばりの仕事
勉強、大事です
ん!?
なんか画像が変?
こっちが正解
行ってきますので、よろしくお願いいたします
シャ!!オラー!!
今日は胆嚢炎で胆嚢切除、肝生検を実施した子の抜糸を行いました
経過は良好
この子は一度、胆嚢炎を患い、一度内科的に良化したのですが、抗生物質を止めると臨床症状は無症状ながら炎症を表す血液検査指標が跳ね上がってくるので切除しました
術前に胆嚢炎がある子は癒着が強いことが多いので要注意なんですが
見た目はまずまず
ほとんど1滴も出血させず摘出ができました
胆嚢の内容物ですが微小な胆石があり、病理の顕微鏡で細菌感染が認められました
先日、東京で行われた、病理屋、東大の内科の獣医、外科の獣医等が多数集まった胆嚢セミナーでは、手術適応の条件として
①胆泥の重度貯留
②進行性の胆泥貯留と胆嚢拡張
③胆泥症+小肝症
④胆管の拡張
⑤胆石(微小胆石)
⑥胆管閉塞(黄疸)
⑦胆嚢破裂
⑧急性胆嚢炎、胆管炎
ETC・・・
があり、
さらに特筆すべき内容としては内科で引っ張った子の術後の肝数値がなかなか下がらないというデータが出
胆嚢に泥が貯まると肝委縮が起こる事や
やっぱり引っ張った子や閉塞経験がある子は癒着が激しく、手術が極めて難しくなる事は皆感じているようです
必ずしも症状や血液検査の数値で分かるわけではなく、肝疾患のエコーでの検出感度は30%ほどと言われており
全く検査で無症状、元気食欲もある子でも
胆嚢が破れて、腹膜炎からの微量な腹水まで貯まって、こんなになってる子もいます
この子は数週間前に黄疸をきたして、内科的に良化したのですが
結果は、腹膜炎、重度潰瘍性増殖性出血性細菌性胆嚢炎でした
これでも無症状です
胆嚢は解剖学的に胆管系の一部なので、取ってすぐ終わりみたいな単純なものでもないのですが
病的胆嚢は肝臓を静かに蝕みます
分かっていない事も多いのですが
御相談下さい
北朝鮮、核実験実施しましたね
今度は水爆の可能性もあるとの事
ちょっとヤバいです
ミサイル防衛とか言ってるけど本当にミサイル落とせるんすかね
格闘技とかでも攻めるより防御のほうが難しいのは常識
こんなん比べていいのか分かりませんが
極真もやったし、剣道もやってたけど
田舎の中学、高校に行って、結構喧嘩を売られて巻き込まれた事が少なくない自分としては
はじめの合図で始まるスポーツと喧嘩は別物
喧嘩は最初の入り方が難しい
いつ何がくるか分かんないもんね
最初のワンパンでメガトン級の貰っちゃうと中々挽回は難しい
ちょっと不安です
今日のお昼は歯科処置でした
歯科処置は最近力を入れており
今回の子は4月に他院で全身麻酔下でのスケーリング受けたのですが当院でもう一度詳しく検査して欲しいとの事でした
見た目はこんな感じ
そんなに悪くない
でも
レントゲン撮ったら
下顎が溶けて骨折寸前
こうなると普通に抜歯すると骨折します
まずこれがアウト
ここも下顎が折れかけてる
ヤバいです
慎重な処置が必要です
レントゲン撮ったら
犬歯の周りの骨が溶け
写真じゃわかりづらいけど注水試験を実施すると、犬歯の横から鼻に水が抜け
鼻と口が抜けてしまう口鼻瘻
これもアウト
処置した獣医いわく
「抜いたら舌が出るから」
そんな場合じゃないです
だって抜いて塞いであげないと、食べ物や水が鼻に入ってくしゃみし続けるから
これは抜くしかありません
ついでに白い棒の先の二本の弾丸みたいの
うちでやったんじゃないんで分からないんですが、抜歯した時に歯が折れて残してしまったらしく歯根が残根している
元々、歯周病で根っこが腐ってるから抜歯するんであって上の歯冠だけ取っても意味なし
こういうのは全部レントゲンを撮らないと確認できません
結局、四本犬歯抜歯して、4か所に空いた穴を頬の粘膜を持って来てフラップ処置して
レントゲンを撮りながら残根の位置を特定して歯肉を切開して残根抜歯というとてつもなく大変な処置になってしまいました
たかが歯、されど歯
顎が折れたらえらい事です
ちゃんとやらないといけません
まあでもこうなる前に処置するのが理想なんですけどね
あっ後言っておきたいのは本当の意味での歯科処置って言うのは歯茎の下の処置をキチンとする事
決して見た目を良くする事ではありません
無麻酔スケーリングなんてもっての他
早目に見せて下さい
皆さん、ノミ予防、ダニ予防してますか?
突然ですが、僕の感じでは今年は外部寄生虫の発生が非常に多い
まあ、ついたら皆さん泡食って抱きかかえて連れてくるわけなんですが
それ、危険です
最近、マダニに関しては重症熱性血小板減少症(SFTS)との関連が指摘されており
犬や猫についたマダニを介しての感染が推測されています
死亡率は30%
治療方法は分かっておらず
コレラの致死率が治療時で1~2%
お隣韓国で騒動になった中東呼吸器症候群で40~50%と言われているので
結構お高いです
手で無理に取るとダニは口からセメントを出して皮膚にくっついていますので頭だけがとれてしまいますので
写真のダニ取り用のピンセットでとります
そっと連れて来てください
あっ、あとノミダ二は予防が一番です、まず薬での予防を徹底しましょう
2017.8.23 | 院長ブログ | comments:2
漏斗胸の手術を2年前に実施した子が久しぶりに検診に来てくれました
漏斗胸、御存じない方が多いと思います
仔猫でこんな子いませんか?
これ、漏斗胸といってレントゲンで見ると
こんな感じ、胸郭が潰れてしまっています
この疾患、軽い子はそのまま大きくなりますが、症状の重い子は死に至ります
またこの疾患は、呼吸が出来ないために死ぬ病気と思われていますが、私見では、この疾患は胸郭の動揺によって消耗する事と胸郭が動揺する事で嚥下が出来ない事による消耗性疾患だと思っています
爺獣医のタワゴトで1キロになったら手術できる、なんて言われる事が多いのですが
それ、たぶん嘘です
1キロなんて増えないから
なぜなら、10何年前、新卒だった自分が、そう言われて、信じて、3カ月不眠不休で4時間おきにカテーテルで一日量の3倍食べさせたけど増えなかったから
当時、24時間電話対応もしてたので死ぬかと思った・・・
技術、根性、知識、あらゆる物が未熟でした
ちなみにこの子は800gで手術に踏みきりました
10年、この病気について考え続けた上でのリベンジでした
おそらくこの病気、いつか、どこかの段階でリスクを冒して麻酔をかけて手術をしないと助からない病気です
根本的な理由は分かりませんが、別件で内蔵の生検をしたのですが、病理学的変化、内蔵の変位など多く、おそらく遺伝的素因も含めた多因士疾患なんだと思います
手術は色々あるのですが
肋骨に、X線透視下で心臓の横に糸を掛けて引っ張って固定します
これで成長を待ちます
食欲不振の子も固定するとモリモリ食べる様になるのが不思議
ちなみにこの子は今現在3.5キロ
胸郭の動揺は見られなくなりました
あまり情報のない分野ですので難しい症例ですが、少しだけ経験があります
御相談ください
今日のお昼はワンちゃんの避妊手術と乳犬歯の抜歯でした
ところで、おうちのワンちゃんのお口に乳歯は残っていませんか?
真ん中の大きい永久歯の犬歯の後ろに写っているフック船長の手みたいなのが乳歯の犬歯です
歯根までかなりしっかり残っています
人の場合、乳歯が抜けてから永久歯が生えてきますが、犬の場合、永久歯と乳歯が共存する期間があるため、乳歯が抜けないような事があると永久歯の邪魔をして歯並びが悪くなったり、歯石が貯まりやすくなります
そのため遺残乳歯は抜歯の適応となります
ちなみに犬歯の場合共存する期間は1~2週と言われ、この子のように乳歯と犬歯が同じ高さにまでなった子は、もう自然には抜けないようです
また、ある程度若い個体で歯髄が開いている(歯科用レントゲンでの確認が必要)な個体に関してはある程度の歯列矯正が可能となります
この子も歯根までしっかり綺麗に抜けています
乳歯抜くだけでしょ!?と思われると思いますが、歯根の吸収具合によっては歯根が脆くなってしまうため、結構難しくなります
当院では歯根膜剥離チップと歯科用エレベーターで丁寧に抜歯し、レントゲンでの確認を実施しております
避妊去勢と同時に実施されることが多いのですが、避妊去勢は避妊去勢、歯科は歯科
また別物です
残っている子は抜いてあげましょう
今日は猫ちゃんの難治性口内炎の治療のため全臼歯抜歯の予定でした
猫ちゃんの口内炎はよくある病気で
腎不全や白血病、猫エイズ等の基礎疾患から来る事も多く、抗生物質やステロイドなど内科的に見てしまう事も多いのですが、最終的に多くの場合、抜歯が必要となります
その場合、臼歯のみの抜歯で60% 犬歯も含めた全顎抜歯では80%の改善率と言われています
またステロイドなどの対症療法で経過を見てしまうと、歯が歯槽骨と骨性癒着をおこしてしまい抜歯が非情に困難になる事が多いので注意が必要です
さて今回の子は3歳であまり年齢が言っていないのですが、今後の事と麻酔時間の負担を考えてまず全臼歯抜歯の実施となりました
が!!
通常うちの場合は歯科処置の場合、歯槽骨の具合や歯周ポケットの具合を見るためにプロ―ビングと言って細い針状のものでポケットの深さを測ったり、口腔内レントゲン検査を実施するのですが
結果
歯槽骨が融解して骨髄炎お
こしてるやんけ!!!
しょうがないので犬歯も含めた全顎抜歯となりました
疲れましたわ
麻酔かける前にはこんなのまずわかりません
こんな具合に歯科処置は麻酔をかけないとしっかりした事が分からないことが多く、歯科処置をするならレントゲン検査を必須となります
飼主に伝わらないんで、お金にならないので、やってない病院多いんですけど
また、抜歯時にきちんと歯が抜けているか、残根の確認にもレントゲンが必要です
そんなこんなで整形から歯科まで何でも真面目にやっております
繰り返しますが
歯科でお困りのかた、歯科用レントゲンは必須です