症例のご紹介

  • 橈尺骨骨折 体重2キロ

    2019.12.9 | 整形外科 | comment:0

    1歳 ポメラニアン 2.0キロ

    帰宅すると足を挙上していたため来院

    レントゲンにて橈尺骨骨折を確認

    第二病日にロッキングプレートにて速やかに整復した

    術後は超音波骨癒合機(LIPAS)にて加療

    癒合が遷延するも胃内異物を内視鏡にて摘出した所、速やかに骨癒合が進み

    4カ月でプレート抜去

    約一か月安静を支持

    スクリューホールの消失を確認

    治療終了とした

  • 脊椎粉砕骨折 椎体固定術

    2019.12.9 | 整形外科 | comment:0

     

     

    猫 推定7カ月齢

    輪禍と推定される外傷にてカンカンにて保護、当院へ

     

    深部痛覚なし、自力排尿不可 T13~L2までの3椎体の脊椎粉砕骨折

    安楽死も提案するも保護された方の希望により、第7病日にロッキングプレート及び脊椎プレートにて椎体固定術実施

     

     

     

     

    術後2か月

    元気食欲有 自力排尿は出来ず 排尿補助が必要ではあるがQOLは保たれている

  • 断脚 断尾 手術

    2016.12.4 | 整形外科 | comment:0

    猫 推定4か月 メス

    交通事故と推される外傷後、野外に放置されていた

    貧血、低血糖、低アルブミン血症、貧血 脇、腕 左足大腿部に引きずられたためとみられる広範囲の皮膚欠損、尾と右大腿部がつぶされおり、ノミ寄生、回虫、コクシジウム寄生、肝障害による黄疸を認めた

    血管確保、点滴を実施、皮膚欠損部を縫合した所、2日目に意識が回復

    右後足、尾がミイラ化してきたので大腿骨骨幹部での断脚と断尾を実施した

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    術後写真)

    術後10日で抜糸、大腿部反対側の広範囲皮膚欠損は湿潤療法で3週間で上皮化、治癒した

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    そして飼主の元へ

    元気らしい

     

     

     

  • 断指術

    2016.12.3 | 整形外科 | comment:0

    1歳猫 外傷にてパッド部を損傷

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    治らないとの事で来院

    バッドの角質部を欠損していたより、治る可能性が低い事、性格的に定期的な管理が難しい事より断指術を実施した

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    術後

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    抜糸時、出血なし、経過良好

     

  • 上下顎骨折整復及び食道チューブ設置

    2016.12.3 | 整形外科 | comment:0

    1歳 猫 ミックス

    しばらく食べないとの事で来院

    触診およびレントゲン検査で上下顎骨折を認めたので外科的介入を実施した

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    上顎は骨折のため変位しており、鼻腔に通じて排膿していた

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    下顎は結合部で骨折していた

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    洗浄後、開通部を縫合、時間が経過していたっため上顎の変位は整復不可能だった

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    下顎はワイヤーにて締結、整復した

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    術後の食事管理のため食道チューブを設置した

    術後二週間、食道チューブにて食事管理を実施

    自力採食可能となったため二週間後に食道カテーテルを抜去した

    下顎のワイヤーは1カ月後抜去

    顔の変位と咬合の不整はあるが経過良好

    外でネズミを取ってるとの事

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  • 中手骨骨折

    2016.5.24 | 整形外科 | comment:0

    3歳 トイプードル

    ソファーから変な落ち方をしてビッコを引いているとの事で来院

    レントゲンにて第五中手骨の骨折を確認

    AP7

    変位が少なかったためケージレスト及び外固定を選択したが、活動性が高く骨折端の変位が広がったため手術を推奨

    AP4

    第十病日、オーナーの同意が得られたため

    X線透視装置を使用して2.5ミリの極細の骨に対し、0.8ミリのピンを使用して整復手術を実施した

    AP3

    術後、超音波骨癒合装置(LIPAS)にて骨癒合を促進(骨の癒合速度が1.5倍になります)

    約1カ月後に骨癒合を確認、ピンを抜去した

    AP2

     

    抜く前

    AP6

     

    抜いた後

     

    中手骨骨折は前腕の骨折と共に比較的に多く発生する骨折で、

    保存療法(ギブス)が用いられることが多いのですが

    ①骨折端が重度に変位(50%以上)変位しているか粉砕骨折の場合

    ②中手骨または中足骨が3本以上骨折している場合

    ③第三、第四中手骨あるいは二本とも骨折している場合

    ④骨折した場所が端の場合(変位が高率に生じる)

    ⑤関節に及ぶ場合

    ⑥開放骨折

    ⑦第二 第五中手骨の骨底の場合

    ⑧大型犬 使役犬 ショードッグ

    の場合外科的整復が推奨されます

    当院ではx線透視装置や超音波骨癒合装置(LIPAS)を導入することで確実な癒合を目指しています

     

  • 前十字靱帯断裂整復術

    2016.2.20 | 整形外科 | comment:0

    症例

    15歳雄 ミックス 12キロ

    持続するビッコを主訴に来院 触診及びレントゲンで脛骨が前方にスライドするドロワ―サインを確認、手術を実施した

    CIMG2423

    経過

    2週間安静、次の4週間はリードをつけての歩行を指示

    経過良好、関節サプリのみ継続

    前十字靱帯とは大腿骨と脛骨を繋ぐ靭帯で脛の骨が前方にスライドするのを防ぎます

    CIMG2446

    治療法には内科的な保存療法と外科的整復があります、小型犬では保存療法が選択される事も多いですが、保存療法中に半月板を損傷すると治りが悪くなる事があるので個人的にはやった方がいいと思ってます

    また体重のある程度ある子に関しては基本的には内科療法は選択されません

    手術法は色々ありますが、当院では大径ナイロンとクランプを用いる、米国SECUROS社製のシステムを導入しています

    ビッコがある場合は御相談ください

  • 大腿骨遠位成長板骨折

    2014.11.16 | 整形外科 | comment:0

     

    遠位大腿骨成長版骨折とは、成長期の子に多いのですが、大腿骨の関節部の成長線で骨折

    してしまうタイプの骨折です

    IM-0001-3001

    右足の太ももがバッキリいってます

    この部位の骨折は医学的には5つのタイプに分けられ、今回のは断端の骨片が砕けてしまうタイプでした

    成長板を阻害しないようにピンで整復します

    IM-0001-2001

    術後7週間

    ちゃんと癒合

    IM-0001-1001

    一部抜ピンを実施しました

    成長期の骨なのでピンが骨に飲み込まれピンが残っていますが医療用のステンレスで出来ているので問題ありません

    あとは抜糸をして経過をみていくだけです

  • 膝蓋骨脱臼整復術

    2013.3.26 | 整形外科, 院長ブログ | comment:0

    今日は、先日、膝蓋骨脱臼整復手術を実施した子の抜糸を実施いたしました

    膝蓋骨とは大腿骨にある溝の上にある小さな骨で、太ももの筋肉(大腿直筋)と脛の骨を靱帯で結ぶ、俗に言う膝の皿の事

    膝蓋骨脱臼とは、その膝蓋骨が大腿骨の溝から外れてしまう病気で、小型犬に多く、痛みを伴います

    また、基本的に進行性の病気であり、早期の手術が奨められている病気です

    手術としては、溝を深くする造溝術、脛の筋肉の付着部を切って移動させる脛骨粗面転移術、脛と太ももの裏にある種子骨を糸で結ぶ関節外固定、関節包を短く縫い縮める外側関節包縫縮術など色々な術式を犬種、重症度に合わせて選択します

    この子の場合は痛みを伴うとの事で手術を実施しました

    写真は造溝術前の膝関節の写真です。溝が浅いのと、習慣性に脱臼していたため、写真左手下の関節軟骨が白く変性しています

    今度は造溝術後です

    関節軟骨の変性部位及び犬種的に膝関節伸展時にはずれるため、造溝術の1種であるTBR変法と関節外固定術、外側関節包縫縮術を実施しました。

    術後は自宅で軽いリハビリを指示

    今日で術後約14日、抜糸しました

    走る時に時々足を上げるとの事ですが、普通に歩いています。

    安静を指示したのに走ってるって・・・

    ふう・・・

    まあ、いいでしょう

    もう少し日にちが経てば普通に戻ると思います。

    でも、言う事も聞いて欲しいもんです。

     

     

     

  • 大腿骨頭切除術

    2012.12.14 | 整形外科, 院長ブログ | comment:0

    無菌性大腿骨頭壊死(レッグベルテス病)で大腿骨頭切除した子を抜糸しました
    この病気はハッキリした原因は分かっていないのですが、股関節の骨が虚血によって壊死する病気で、若齢犬に多い病気です
    向かって右側の関節が患部になります

    治療として壊死している大腿骨の関節を除去して、筋肉によって関節の代わりをさせる手術を実施しました
    術後写真です

    術後10日目、昨日抜糸しましたが、かなり歩くようになっています。
    毎回そうですが、キチンと手術すればすぐに歩きだすのは分かっているのですが、今回は1カ月以上前からと経過が長く、筋肉の委縮も激しかったので歩きだすとホッとします

    やはり解剖を熟知し、きちんと道具を揃え、きちんと手術をする

    それが一番大事ですね

東岸和田動物病院

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