3歳 トイプードル
ソファーから変な落ち方をしてビッコを引いているとの事で来院
レントゲンにて第五中手骨の骨折を確認
変位が少なかったためケージレスト及び外固定を選択したが、活動性が高く骨折端の変位が広がったため手術を推奨
第十病日、オーナーの同意が得られたため
X線透視装置を使用して2.5ミリの極細の骨に対し、0.8ミリのピンを使用して整復手術を実施した
術後、超音波骨癒合装置(LIPAS)にて骨癒合を促進(骨の癒合速度が1.5倍になります)
約1カ月後に骨癒合を確認、ピンを抜去した
抜く前
抜いた後
中手骨骨折は前腕の骨折と共に比較的に多く発生する骨折で、
保存療法(ギブス)が用いられることが多いのですが
①骨折端が重度に変位(50%以上)変位しているか粉砕骨折の場合
②中手骨または中足骨が3本以上骨折している場合
③第三、第四中手骨あるいは二本とも骨折している場合
④骨折した場所が端の場合(変位が高率に生じる)
⑤関節に及ぶ場合
⑥開放骨折
⑦第二 第五中手骨の骨底の場合
⑧大型犬 使役犬 ショードッグ
の場合外科的整復が推奨されます
当院ではx線透視装置や超音波骨癒合装置(LIPAS)を導入することで確実な癒合を目指しています