院長ブログ

緑内障に対する硝子体内ゲンタマイシン注入術

2017.11.29 | 院長ブログ | comment:0

今日は緑内障に対する眼球内ゲンタマイシン注入術の検診でした

緑内障とは、眼球内の水の流れが悪くなる事で眼圧が上昇し、視力を消失したり、痛みを伴ったりする病気です

内科的な治療もありますが、多くは発見時に視力をすでに消失しており、痛みをどうするかが問題にある事が多いです

当院では内科的管理が難しい症例で視力を消失している子に対して

①シリコンインプラントによる義眼

②眼球摘出術

③眼球内へのゲンタマイシンという薬物注入して水の産生を抑える

をやってます

今日は術後の検診

すごく分かりづらいですが目が正常より少し縮んでます

この子の場合、ドライアイがあるのでシリコンの義眼は適応外

目の周囲に皮膚病が結構あるので眼球摘出よりゲンタマイシン注入を選択しました

術後1カ月で眼圧は下がってきました

もちろん見た目を考えればシリコンによる義眼が一番ですが

まあ、犬が鏡を見るわけでなし

人間が見た目を気にしなければこういうのもありかな、と思ってます

なにより注入するだけなので消毒入れても2~3分で終了してしまうので結構便利です

ただ成功率は大体半分くらいなのが欠点ですね

自分の田舎では昔は義眼が一般的でなかったのでゲンタマイシン注入して駄目なら眼球摘出っていうのが多かった

獣医としては義眼入れて見た目を良くしてあげたいなあ~とか思ったりもしますが

必ずしも複雑で面倒な術式が犬にとっていいとは限りません

よく行くちゃんこ屋の便所に

「自分がやってあげたいと思う事をするよりも、相手がやって欲しくない事をしない事のほうが大事」

って書いてあったんだなあ~

やりすぎは良くありません

しかし誰の言葉だろう?

 

 

 

 

 

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