今日は朝帰り
といってもやましい事は何もなく
先日のアナウンス通り東京で猫の手術セミナーを受けてきました
流行りの猫ブームに乗って一山当てたろう
なんて、セミナーのわけもなく
主催者の最初の言葉が
「コンサルに踊らされて待合室だけ猫に優しくして、病気治せない猫専門病院が増えている、それ猫に優しくないよね、それどうなの?」
と言う恐ろしい毒吐きから始まる、むしろアンチテーゼのセミナー
内容は
1甲状腺機能亢進症に対する甲状腺切除
2便秘に対する結腸亜全摘
3尿道閉塞に対する会陰尿道ろう
4尿管閉塞に対するSUBシステム
5尿管結石に対する尿管切開、膀胱尿管吻合術
6猫の麻酔
7交通事故に対する横隔膜ヘルニア
ほとんど当院でも対応可能な疾患ですが確認のため行ってきました
まあ、プロとして、自分の患者じゃなければ、他院でマズイ治療されようが、ライオンがシマウマを食べようが、シマウマがライオンを食べようが関係ないんですが、いずれも開業獣医なら必ず遭遇し対応を迫られる疾患、きたら対応しないといけません
あっちょっと毒吐きましたけど
これ言っていいのか分からないんですが
獣医と医者の根本の違い
皆さん知ってます?
獣医って本来、軍馬のお医者さんから始まったのですが、
すなわち富国強兵のため、人間社会のために動物と人間の間に立って、人間の為に動物を治療したりする仕事
本来そういう職種
だから、僕ら臨床獣医師は飼主の求めに応じて、飼主の為に対価を貰って飼主の家族であるペットを治療する
産業獣医師は農家の求めに応じて、農家の財産である家畜を診療する
だから、採算が合わなければ治療を打ち切って食肉にしちゃうなんて事もあるし
伝染病が蔓延すれば、否応なしに見つけて、隔離して、淘汰、つまり殺してしまったりする
口蹄疫の時も何万頭も殺処分されたけど、エボラ出血熱の大流行の時はそんな事当然しませんでしたよね
公務員獣医は、保健所や食肉検査所なんかでやはり殺処分の仕事がある
獣医学部に入って来る人は皆さんと同じように、動物を救いたいと入って来ている人ばっかりなんですけど、そうしたら当然、そういう事積極的にしたいと思わないですよね
まわりで公務員になった人も、小動物臨床を覗いた事ない人って少なくて
小動物も見たけど、休みがないなどの仕事の過酷さ、労働条件、開業時の資金調達なんかを考えて公務員になった人が多かったような気がします
個人的にはこれが公務員獣医が増えない原因だと思っているんですが、どうですかね
家計問題に関しては色々思うところもあるんですがこの辺で
写真は浜松町で一枚パチリ
酔ってたので普通の鉄塔を間違えて撮ったかも
間違ってたら御免なさい