今日、お預かりしていた御献体を火葬
ようやくお返しできました
恐らく現在、愛護法その他の問題で
獣医師の、特にワンちゃんの献体解剖は難しく
知る限り僕も知らない闇のルートに頼るか、アメリカに実習に行くかしないと難しいのが現状です
どれくらい難しいかと言うと
僕の学生時代、約20年前
外科実習時に(それすらもコンプライアンスの問題で実習時間の制限がある中)
当時の外科研究室の助教授が
「悪いな、悪いな、ちょっと確認させて」
と学生の実習を止めさせてまで解剖学的構造を確認して写真撮って
その撮った本人しか分からんような写真が
数年前のセミナーでまだ現役で使われているという
そんな感じです
どこか解剖学研究室に所属すればいいじゃないかとか、模型でいいじゃないかとか思われるかもしれませんが
ホルマリンで固定してしまうと、蛋白が変性してしまい
手術時に必要な膜の解剖が失われてしまうので
タイミングと時間との勝負となり
相当に準備しても
一日17~18時間以上
ぶっ通し
夜通し休憩なしで実施して
それを何日も実施することになり
そうなると休日しかできず
またコロナ禍や私事の骨折など色々あり
お返しが遅くなりましたが
無事お返しできてホッとしました
今回の経験は獣医師人生の中で貴重な経験でした
今後、より多くの動物を救っていく所存です
有難うございました