今日は歯のスケーリングがありました
まだまだ歯科用レントゲンを撮影せずにスケーリングなどの歯科処置をする動物病院も多いですが
当院はスケーリングでは処置前に歯科専用のデジタルレントゲンにて撮影を実施しています
何故か
それはレントゲンを撮らないと分からないことがあるから
撮影しないと保存療法でいくか抜歯するか判断がつかないから
たとえばこれ↓
見た目はそんなに悪くない
でも撮影すると
歯根が折れて歯槽骨の吸収が始まっている
例えばこれ↓
猫の難治性口内炎では治療として歯の全抜歯が必要になることがありますが
歯根が残っていると症状は良化せず
この子は他院で抜歯したのに良化せず、一日おきに病院で注射を実施していましたが
きちんと抜歯した後は1週間で投薬なしで大丈夫になりました
まあ一般的に言ってこういうのは歯を抜いたと言わず、歯を折ったと言ったほうが正しい
麻酔かけてバットで殴ったのとあまり変わりがありません
もう犯罪だよね
こういうのは、折った時なら場所の特定が容易ですが時間が経つと歯肉と歯槽骨が覆ってしまうので、レントゲンでで細かく位置確認しながら歯肉をメスで切開して骨から外して高速タービンで削り、サージカルルーペで探していくというかなり面倒な事になります
正直あんまりやりたくない
格安でスケーリングをやってる所もありますが、まともにやると機材、材料費その他そんなに安くはできません
難しい所です