院長ブログ

床ズレ

2011.9.13 | 院長ブログ | comment:0

色々な所を回ってお話させて頂いております。

それで気が付く事…

床ズレ、つまり褥創が目立つことですね

先日拝見した子は夏場に倒れたらしく

一時は安楽死も提案されたとの事…

最近は少し涼しくなってきたので元気になってきた、とおっしゃってました。

体を見ると、例によって床ズレができてました。

傷には犬の毛にはくっつきにくい絆創膏が丁寧に貼ってありました。

おそらく、相当に費用と手間がかかっている

大事にされてるのが痛いほど感じられました。

その子に近づくとかすかに挨拶してくれ

ヨロヨロはしているけどボケてはない

安楽死…

早すぎでしょう…

それで、たまには真面目な事も書いてみようと思います。

床ズレは基本的には布団と擦れてできると言うよりは皮膚の圧迫で血流がとまる事によって起こります。

その原因としては

1自分で寝返り出来ない事

2栄養状態
やせて骨が出てる部分、腰骨、肩、頬なんかがさ圧迫されよくできます。

また、食事を十分に取れないことで皮膚の回復が遅れる

3糖尿病、クッシングなどの基礎疾患

があります。

対策ですが

1まず一ヶ所に圧迫が加わらないようにして下さい

具体的には低反発マットを使ってもらうこと、その際、糞尿で汚れないようにゴミ袋でくるんでもらうと良いです。

もう1つ使えるのがお椀型の母乳パッドで

傷への圧力を分散させる事ができます。

2体の向きを変換してもらう事

理想は二時間おきですが、適切に徐圧できていれば一日三回程度でOKです。

3基礎疾患の管理、栄養状態の改善
基礎疾患は病院で管理、栄養は食事を口元にもっていく、缶詰を与えるなど

水分は鼻先の方に水道水を垂らしてあげると上手いこと飲める事が多いです

余り口元に近いと誤嚥するので注意が必要です。

4傷の管理
色々ありますが、傷に合わせて病院で薬、消毒が必要かもしれません

床ズレはまず、予防が大事であり、飼い主様の力による部分が大きい所です。

また、例え改善しても対策はし続ける必要があります。

長々と書いてきましたが、僕のささやかな知識があなたの大切な子に少しでもお役に立てるよう、ターミナルケアーが少しでも実りあるものになるようお祈りしております。

追伸
スマホで書いているため誤字脱字の多い読みにくい文ですいませんでした。

東岸和田動物病院

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