胆汁漏出性腹膜炎から復活した子の検診です
この子は胆嚢ではなく、肝臓の尾状葉の乳頭突起というお腹の一番深い所にある肝臓の肝内胆管が破れているという、素人が聞くとそうなんって感じでしょうが、玄人目になるととんでもなく大変な状況だったのでした(解剖学的に分離が難しいんです)
胆嚢破裂だったらよくあるし、比較的楽なんですけど・・・
正直、胸腔と腹腔ドレーンを二本入れて、酸素ケージで入院と言う危ない状況
これを乗り越えられたのは
最後まで信じて治療させてくれた飼い主様だと思います
獣医として、一番困るのは改善する見込みがある、あるは手だてがあるのに、途中で理由を付けて梯子を外される事
僕がプロとして持っている信念は決してあきらめないという事です
どんな状況でも状況が少しでも改善する手があれば提案するし、そのための情報を持っておく
そして改善するために合理的に判断していく
今が苦しくても、乗り越えて1年、2年と元気に過ごしている飼い主様はみんな、やって良かったと言ってます
もちろん、神様ではないので、全てを治す事はできませんが
やらなければNO CHANCE
神ではなく、全てを見通せないからこそ一貫して治療して行く事が大事なのではないでしょうか
そこで大事なのが
インフォームコンセント
十分しているつもりですが
どうしたってプロに見える事、出来る限界を全て伝えるのは難しい
今後の課題です