当院では患部焼烙器による温熱療法を実施しております。
温熱療法とは42.5℃以上の温度を加えると細胞が死滅する原理と正常細胞は血管拡張による放熱がおこりますが、腫瘍細胞の血管は熱による拡張を起こさないという原理を用いて治療をする方法です。
また、抗癌剤や放射線への感受性を上げるため、それらの治療との相乗効果も望めます
そのため、現在、人医療でも局所的、組織的、全身的温熱療法と様々な応用がなされています。
現在、腫瘍性疾患の治療は、外科治療、化学療法、放射線治療の三本柱が基本ですが
外科治療には麻酔リスク、侵襲性の問題
化学療法には体への負担
放射線治療には複数回の麻酔、高額な治療費がかかります。
しかし、温熱療法の実施にあたっては、ワンちゃんネコちゃんの性格、腫瘍の発生部位によっては局所麻酔にて実施可能なため
高齢な場合や腎不全などで麻酔リスクの高い場合、
侵襲性の高い手術を望まれない場合に実施できる第四の治療法です。